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西吾妻スカイバレー

(にしあづま)

雄大な自然を駆け抜ける絶景の道

空と谷が織りなす壮麗なスカイライン

西吾妻スカイバレーは、福島県の裏磐梯・桧原湖北岸(早稲沢温泉)と山形県米沢市の白布温泉を結ぶ、全長17.8kmの山岳道路です。その名の通り、空と谷が織りなす雄大な風景を楽しめる人気のドライブルートであり、四季折々の自然美が訪れる人々を魅了します。

特に秋の紅葉シーズンには、ブナの原生林が一面に色づき、赤や黄色、緑が織り交ざる鮮やかな風景が広がります。深紅のナナカマド、黄金色のダケカンバ、そしてトドマツの濃い緑が生み出すコントラストは、まるで絵画のような美しさです。

東鉢山七曲りから望む絶景

この道路の中でも特に有名なのが、連続するヘアピンカーブ「東鉢山七曲り」です。スリルのあるカーブを登りきった先にある展望台からは、桧原湖と磐梯山が織り成す壮観な眺望が広がります。晴れた日には北方に飯豊連峰や朝日連峰を望むこともでき、運が良ければ、桧原湖の上に広がる雲海から磐梯山が姿を現す幻想的な光景に出会えることもあります。

歴史とともに歩んだ峠道

西吾妻スカイバレーは、古くから山形と会津を結ぶ重要な道として知られてきました。戦国時代には、両地域の合戦の際に、兵士や馬が白布峠を越えて往来したと伝えられています。

この道は1973年(昭和48年)に「西吾妻有料道路」として開通し、2003年(平成15年)に無料開放されました。現在では、気軽に絶景ドライブを楽しめる人気ルートとして知られています。

白布峠からの広大な眺望

標高1,445メートルの白布峠は、西吾妻スカイバレーの最高地点にあたります。ここからは裏磐梯の桧原湖や磐梯山をはじめ、天気の良い日には飯豊連峰・朝日連峰までも一望できる壮大なパノラマが広がります。峠には展望台や駐車スペースも整備されており、ドライバーがゆっくりと風景を楽しむことができます。

アクセスと注意点

西吾妻スカイバレーは、現在無料で通行できますが、11月上旬から4月下旬までは冬季閉鎖となっています。標高が高いため、開通期間中でも気温が下がる夜間や早朝には路面凍結の恐れがあり、通行止めになることもあります。訪れる際は、最新の交通情報を確認することをおすすめします。

自然と静寂を満喫できる穴場の絶景道路

西吾妻スカイバレーは、磐梯エリアの「磐梯吾妻スカイライン」と並び称される絶景のワインディングロードですが、比較的交通量が少なく、静かな自然の中でゆったりとドライブを楽しめるのが魅力です。

沿道にはブナやカラマツの森が広がり、野鳥のさえずりや山の風の音が心地よく響きます。ドライブだけでなく、写真撮影やツーリングにも最適なルートとして多くの自然愛好家に親しまれています。

旅の終着に温泉の癒しを

山形県側の白布温泉は、開湯700年以上の歴史を誇る名湯で、「奥羽三高湯」の一つとして知られています。白布大滝や赤滝、黒滝などの名瀑も近くにあり、ドライブの疲れを癒すのにぴったりです。

西吾妻スカイバレーは、ただの交通路ではなく、大自然と歴史、そして癒しが共存する道。訪れるたびに新たな発見と感動を与えてくれる、東北を代表するスカイラインのひとつです。

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名称
西吾妻スカイバレー
(にしあづま)

会津・喜多方

福島県