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野口英世記念館

(のぐち ひでよ きねんかん)

世界を駆け巡った細菌学者の生家

野口英世記念館は、1876年に福島県猪苗代町で生まれ、黄熱病の研究中に感染して51歳で亡くなった世界的な医学者、野口英世の生涯と業績をわかりやすく展示しています。体験型の展示もあり、細菌の世界を遊びながら楽しく学べます。館内には野口英世の生家も保存されており、やけどを負った囲炉裏や、上京する際に決意を刻んだ床柱などがそのまま残されています。母シカが英世に宛てた手紙や野口英世ロボットなども見どころです。

野口英世の生家(国登録有形文化財)

野口英世の生家は、江戸時代後期、1823年に建てられました。野口英世(清作)は、1876年に福島県三ツ和村三城潟(現:猪苗代町)に生まれ、1893年に会津若松の会陽医院に書生として入門するまで住んでいました。この生家は場所も大きさも変わらず、今もそのまま残っています。

囲炉裏

野口英世が1歳半の時にやけどを負った囲炉裏です。左手の指が全部くっついてしまう大やけどでした。この囲炉裏は当時のまま保存されています。

床柱の決意文

1896年、19歳で上京する際に床柱に刻みつけた決意文です。「志を得ざれば 再び此地を踏まず」と書かれています。

旅籠・松島屋の屋敷の柱

英世の家は貧しく、ランプの油が買えなかったため、隣の旅籠・松島屋の手伝いをしながらランプの明かりを借りて勉強をしていました。

登録有形文化財

野口英世の生家は、2019年3月29日に国の登録有形文化財に認定されました。この生家は野口英世の原点です。

小川

母シカが洗い物をしていた小川です。英世がやけどをした時、母シカはここで洗い物をしていました。

記念碑

野口英世が亡くなった翌年、2つの記念碑が建てられました。1つは母校に贈られた「忍耐」の文字と猪苗代町長に贈られた碑です。もう1つは「野口英世生誕地碑」で、この碑の下には、英世の遺髪が納められています。

特別展「千円札の顔 野口英世の宝物」

特別展「千円札の顔 野口英世の宝物」では、野口英世が描いた絵「川魚の図」や平成16年に発行された千円札の2・3・5・6号券などが展示されています。入館料でご覧いただけます。

2階フロア

野口英世の生涯や体験コーナーがあります。幼少期の「猪苗代・会津若松時代」から黄熱病研究に力を注いだ「中南米・アフリカ時代」までの生涯について紹介しています。また、お子様も楽しめる体験エリアもあります。

映像で分かりやすく紹介

館内にはプロローグシアターをはじめ、いくつもの映像で野口英世の生涯と研究について分かりやすく紹介しています。

野口英世の生涯

野口英世の51年の生涯は世界中を駆け巡りました。

猪苗代・会津若松時代

1876年に農家に生まれた野口清作(英世)。1歳半の時に囲炉裏に落ちて左手に大やけどを負いました。16歳の時、会津若松の会陽医院で手術を受け、自らも医学の道を志しました。

東京時代

1897年に医術開業後期試験に合格して医師の資格を得ました。順天堂医院などに勤務し、1898年には細菌学の研究者を志して伝染病研究所に入りました。この頃、清作から英世に改名しました。

アメリカ・デンマーク時代

1900年に渡米した野口英世は、ペンシルベニア大学のサイモン・フレキスナー博士の助手として研究を始めました。1903年にはデンマークの国立血清研究所に留学し、一年後ニューヨークに戻り、梅毒スピロヘータの研究を始め、ノーベル賞の候補になる成果をあげました。

中南米・アフリカ時代

野口英世は中南米やアフリカで流行していた黄熱病撲滅のため現地に赴き研究を行いました。1928年、自ら研究していた黄熱病にかかりガーナ共和国の首都アクラで51歳の生涯を閉じました。

母シカの手紙

母シカが英世に宛てた手紙には「はやくきてくだされ はやくきてくだされ いしよのたのみでありまする」と、一目会いたい気持ちが綴られています。手紙を受け取った英世は、1915年に15年ぶりに帰国し、母と再会しました。

素顔の英世・博士の研究室

野口英世の趣味や交遊、ファッションについても展示されています。

自筆の絵画

手先の器用さは父・佐代助譲りとされ、自筆の絵画が展示されています。

自筆の書

絵画や書、チェス、将棋など多才な趣味を持っていたことが紹介されています。

各国から贈られた勲章

英世は生涯で15ヶ国から学位や勲章を授与されています。

カラー写真の野口英世

当時の最新技術で撮影されたカラー写真が展示されています。

等身大の野口英世

野口英世の身長は153cm、体重は50~58kgと小柄でした。

博士の研究室

野口博士ロボットが、身振り手振りを交えて質問に答えてくれます。

体験!バクテリウム

体験をしながら楽しく細菌について学べます。細菌の役割や病気の原因について分かりやすく紹介しています。

感染症研究のあゆみ

世界の感染症研究の歴史についても紹介されています。

野口英世の一日

野口英世の多忙な1日の様子をマンガで紹介しています。

野口英世記念感染症ミュージアム

野口英世記念感染症ミュージアムでは、病原体の解明と感染症の歴史を学ぶことができます。ルイ・パスツールやロベルト・コッホの業績、梅毒や黄熱病をはじめ、ペスト、スペイン風邪、エイズ、新型コ ロナウイルス感染症など、世界の感染症研究の歴史が展示されています。

Information

名称
野口英世記念館
(のぐち ひでよ きねんかん)

会津・喜多方

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