勿来海水浴場は、福島県いわき市勿来町にある美しい海水浴場です。青い海と白い砂浜のコントラストが魅力的で、関東から一番近い白砂のビーチとして知られています。
青い海に白い砂浜のコントラストがとても美しい勿来海水浴場は、海水浴シーズンには多くの海水浴客が訪れる人気スポットです。広い駐車場が併設されており、海の家もあるため利便性が高く、周辺には宿泊施設が多数あるので宿泊して海を楽しむお客さんも多いです。
勿来海水浴場には監視・救護所があり、家族連れでも安心して海水浴を楽しむことができます。また、茨城県境近くに位置する遠浅の海水浴場で、福島県浜通りでも随一の広さといわれています。JR常磐線・勿来駅からも近く、宿や海の家といった施設も充実しています。
年間の入込客数はいわき市内の海水浴場では2位の約18万2000人(2010年)で、1位の薄磯海水浴場(約26万3000人、2010年)と人気を二分しています。
この海水浴場は、平潟トンネル付近の断崖のすぐ北に位置しており、菊多浦(きくたうら)と呼ばれる海岸の一角です。海水浴場の真ん中には二つ岩という奇岩が聳え立っており、昔から歌に読まれたり絶好の釣り場として親しまれてきましたが、波の侵食による崩落などで海水浴客が危険に巻き込まれるのを防ぐため、福島県小名浜港湾建設事務所によって炭素繊維補強コンクリートを用いた擬岩工法で瓜二つに再現され、護岸も整備されました。
近くには勿来の関公園があります。勿来の関公園は、桜の名所として親しまれている自然公園です。平安時代の武将・源義家の和歌で知られる「勿来関(なこそのせき)」は、紀貫之、小野小町、和泉式部等、多くの歌人に歌枕として詠まれています。
緑に囲まれた園内には、詩歌の古道、ピクニック広場、600本の桜が美しいお花見広場、そして吹風殿が併設されています。
奥州三古関のひとつである「勿来の関」が位置する勿来地区は、古くから東北の玄関口としての役割を果たしてきた歴史性を有するとともに、県境地域に連なる山岳地に代表される豊かな自然環境を有しています。その中で、本市観光の南部拠点のひとつである勿来の関公園は、古くから桜の名所として、県内外の人々から親しまれている風致公園です。
勿来関(なこそのせき)は、古代から歌枕となっている関所の1つで、江戸時代の終わり頃からは「奥州三関」の1つに数えられています。江戸時代初期に現在の福島県いわき市勿来町関田字関山に「なこその関」を見立てるようになり、観光地化しました。江戸時代に関田村を領していた磐城平藩は、17世紀に桜の植樹をするなど、関跡に見立てた整備事業をたびたび行っています。