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いわき市 勿来関 文学歴史館

( いわきし なこそのせき ぶんがく れきしかん )

歌枕「勿来の関」の世界を体感する旅へ

いわき市勿来関文学歴史館は、「勿来関」をテーマにした資料館です。ここでは、和歌に詠み込まれた「勿来関」の歴史と文化を映像や音響を使って紹介しています。紀貫之、小野小町、和泉式部、西行法師などの有名な歌人たちの作品や宿場町の再現、当地ゆかりの文学・歴史資料が展示されています。

展示内容の魅力

敷地内には源義家の銅像があり、彼が詠んだ和歌「吹風を なこその関と おもへども・・・」にちなみ名付けられた「吹風殿(すいふうでん)」もあります。また、勿来の関公園内にあるこの施設は、散策路や寝殿造を再現した建物があり、無料で見学や休憩ができる憩いの場としても利用されています。

勿来の関の歴史と文化

勿来の関は、「来る勿れ」(来ないでください)の意を示す歌枕で、平安時代の武将源義家をはじめ、紀貫之、小野小町、和泉式部、西行といった多くの歌人によって和歌に詠まれています。江戸時代には磐城平藩の内藤家の文化活動により、当地が歌枕「勿来の関」の故地として考えられるようになりました。

施設の歴史

昭和63年7月1日に開館したいわき市勿来関文学歴史館は、この地に関わる文学や歴史に親しんでいただくための施設です。第1常設展示室では、勿来関をテーマにした19首の秀歌を音響と映像で紹介しています。第2常設展示室では、江戸時代の宿場町の雰囲気を再現し、ゲーム感覚で体験できる展示があります。

常設展示室の魅力

第1常設展示室では、平安時代からよみつがれてきた「勿来関」を4つのテーマで紹介しています。エレベーターを降りると、そこは歌枕の世界。19首の秀歌を音響と映像、そして仕掛けと造形で楽しめます。

第2常設展示室では、大きくひきのばした浮世絵が時代を引き寄せ、感覚で学ぶおもしろ歴史体験ゾーンとなっています。スロープを降りると、江戸時代の宿場町の雰囲気を味わいながら、ゲーム感覚で展示を楽しめます。井戸をのぞいたり、宿場のトイレの扉を開けたりと、さまざまな仕掛けが待ち受けています。

企画展示室

企画展示室では、年に4回の企画展を開催し、いわき市ゆかりの文学や歴史を紹介しています。展示解説会や関連イベントも行われ、より深い理解を提供しています。

勿来の関公園

勿来の関公園は、奥州三古関のひとつである「勿来の関」が位置する地区にあります。古くから東北の玄関口としての役割を果たしてきた歴史性と、豊かな自然環境を有しています。この公園は、桜の名所としても知られ、県内外の人々に親しまれています。

詩歌の小径

勿来の関公園内にある詩歌の小径では、勿来の関にちなみ詠まれた歌などの碑をご覧いただけます。美しい景観とともに、歴史と文学に触れられる散策路です。

Information

名称
いわき市 勿来関 文学歴史館
( いわきし なこそのせき ぶんがく れきしかん )

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