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いわき市 大國魂神社

(おおくにたま じんじゃ)

神々の息吹を感じる古社と1,000年の大杉

大國魂神社は、福島県いわき市にある歴史的な神社です。式内小社で、旧社格は県社にあたります。祭神は大己貴命(おおなむちのかみ)、事代主命(ことしろぬしのみこと)、少彦名命(すくなひこのみこと)です。

歴史と由緒

大國魂神社は延喜式内磐城七社、磐城郡七座の首座として鎮座しており、いわき市最古の神社とされています。創建年は不詳ですが、周辺には甲塚古墳や推定樹齢1,000年の大杉があり、その歴史の深さをうかがい知ることができます。また、国魂文書は中世磐城の様子を知るための一級史料であり、県指定重要文化財に指定されています。現在の社殿は江戸時代の延宝8年(1679年)に建立され、市の有形文化財となっています。

祭事と伝統

大國魂神社では、年に3回「大和舞」が奉納されます。大和舞は出雲流神楽の流れをくむもので、記紀に伝わる神話をはやし方の音に合わせて踊ります。昭和63年(1988年)にいわき市の無形重要文化財に指定されました。江戸時代の亨保年間(1716~1736年)には既に演じられており、内藤露沾の和歌にも詠まれています。演目には「三番叟」「三本剣」「猿田彦の舞」「恵比寿舞」「大黒舞」「天之岩戸の舞」「天宇豆女」があり、ひとつの舞が終わるごとに縁起物の白扇や紅白餅がまかれます。

文化財の紹介

大國魂神社には多くの文化財があります。主なものには以下のようなものがあります。

年中行事

大國魂神社では以下の年中行事が行われます。

歴史的背景

大國魂神社の周辺には奈良時代の廃寺跡や甲塚古墳といった古代遺跡が点在しています。『先代旧事本紀』巻十『国造本紀』には「石城国造」の名が見られることから、この地域が石城国造の根拠地であったと推定されています。社伝によれば、桓武天皇の延暦年間に征夷大将軍坂上田村麻呂がこの地を通過し、一古祠の荒廃を見てこれを修復し、勝戦を祈願したことが始まりとされています。

神社の役割と信仰

大國魂神社は福島県浜海道(浜通り)の総鎮守であり、国土平安、産業発展、縁結び、商売繁盛、厄除け、子授け、家内安全のご利益で県内外から多くの崇敬を集めています。1300年以上の歴史を持ち、神威偉大な当地方最古の神社です。周りには『甲塚古墳』や推定樹齢1,000年の『大杉』があり、自然に囲まれた環境にあります。

境内と建造物

大國魂神社の本殿は、いわき市指定有形文化財に指定されています。現在の社殿は江戸時代の延宝7年(1679年)に建立されたもので、その歴史的価値が評価されています。また、同社に伝わる『国魂文書』は中世磐城の様子を知るための一級史料であり、県指定重要文化財になっています。

文化財の詳細

国魂文書は、鎌倉時代から南北朝時代の古文書で、八槻文書や飯野文書とともに中世の重要史料とされています。特に北畠顕家や足利尊氏の袖判のある文書や、岩城氏の始祖を知る「古系図」は非常に重要です。

まとめ

大國魂神社は福島県いわき市にある歴史と文化が詰まった神社です。豊富な歴史遺産と文化財、そして豊かな自然環境に囲まれたこの神社は、訪れる人々に深い感動を与えます。神社の行事や文化を通じて、地域の歴史と伝統を感じることができる場所です。神聖な雰囲気の中で、多くの人々が心を癒し、願いを叶えるために訪れています。

Information

名称
いわき市 大國魂神社
(おおくにたま じんじゃ)

いわき・相馬

福島県