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波立薬師

(はったちやくし)

弁天島と朱塗りの橋がシンボルのアジサイ寺

波立薬師は、福島県いわき市久之浜町に位置する寺院で、正式名称は医王山・波立寺(はりゅうじ)です。この寺院は大同元年(806年)に徳一大師が海上鎮護を祈念し、海上から出現した薬師如来(波の上に立つ薬師如来=波立薬師)を安置して創建されたと言われています。境内には多数のアジサイが植えられており、「アジサイ寺」として親しまれています。

波立海岸と弁天島

波立薬師の目の前には、道路を挟んで波立海岸が広がっています。波立海岸は玉砂利の珍しい海岸で、海から突き出た弁天島と朱塗りの橋がシンボルです。この海岸は「玉砂利の海岸」とも呼ばれ、持ち帰ると目を患うという伝えがあります。また、波立海岸は初日の出スポットとしても人気があり、多くの人々が訪れます。

歴史的背景と文化財

波立薬師は、いわき三大薬師の一つに数えられ、徳一上人が開基したと伝えられています。本殿から福島県道395号四倉久之浜線(旧国道6号)を挟んで向かい側には波立(はったち)海岸があり、弁天島には鳥居が設けられ、弁天橋で海岸と結ばれています。東日本大震災の際に津波で破壊された弁天橋は修復され、現在は再び渡ることができるようになっています。

波立海岸の自然と文化財

波立海岸の樹叢は県指定天然記念物に指定されており、豊かな自然が広がっています。また、木造薬師如来懸仏は市指定有形文化財に指定されており、歴史的価値が高いです。波立海岸の玉砂利は持ち帰ると薬師如来の祟りで眼病を患うとされ、地元ではタブーとされています。

波立海岸の初日の出と門前市

波立海岸は、県内随一の初日の出スポットとして知られており、元旦には美しい初日の出を拝むために多くの人々が訪れます。道路を挟んだ波立海岸にかかる弁天島への朱塗りの橋から望む初日の出は、初詣の参拝者で賑わいます。また、毎月第一日曜日には門前市が開かれ、多くの地元民や観光客で賑わいます。

御朱印と御守り

波立薬師では、御朱印(300円)や御守りが提供されており、訪れる人々に人気です。特に初詣の際には、一番護摩祈祷が行われ、多くの参拝者が訪れます。

アクセスと注意点

波立薬師へのアクセスは福島県道395号四倉久之浜線(旧国道6号)沿いにあり、交通の便も良好です。ただし、この道路は断崖をカーブやトンネルで縫うように走っており、トラックの往来が多いため交通事故も頻発していますので、訪れる際には注意が必要です。

波立寺の魅力

波立寺は、その歴史的背景と自然の美しさで多くの人々に愛されています。特に梅雨の時期には境内に咲くアジサイが見事で、訪れる人々を魅了します。また、波立海岸の美しい景観や弁天島への朱塗りの橋は、観光名所としても人気があります。

以上のように、波立薬師はその歴史、文化財、自然の美しさ、そして信仰の場としての重要性から、多くの人々に愛され続けています。訪れる人々は、この地で心身の癒しを求めるとともに、歴史と自然の調和を楽しむことができます。

Information

名称
波立薬師
(はったちやくし)

いわき・相馬

福島県