福島市小鳥の森は、阿武隈川に面した丘陵部に位置し、約52ヘクタールの里山です。標高60~250mの低山地には、コナラを中心とする雑木林やアカマツが広がっています。かつては薪炭林として活用されていた歴史もあります。クヌギやコナラなどの広葉樹に覆われており、福島市のバードウォッチング文化の拠点となっています。
園内には総延長約6kmの3つの散策コースがあり、自然の中で小鳥の声を聞きながらの散策に最適です。福島県鳥のキビタキや福島市鳥のシジュウカラをはじめとした多数の小鳥や、池や沼には多数の水棲生物が生息しています。鳥や昆虫だけでなく、樹木や草花の観察もできるため、市内の学校の校外学習にもよく利用されています。
早春にはカタクリの花が群生し、森全体を彩ります。夏にはキビタキやサンコウチョウ、冬にはツグミやジョウビタキ、マヒワなど、四季折々の野鳥が訪れます。年間を通じて、アオゲラやシジュウカラ、ヤマガラなども観察できます。
森の中には小さな沼や旧棚田があり、谷戸(やと)の風景が残されています。阿武隈川に面した丘陵地に位置するこの里山は、約100種類以上の野鳥が観察できるネイチャーセンターを中心に展開されています。
ネイチャーセンターは森の中心にあり、散策の拠点となる施設です。館内の大きな窓ガラスからも小鳥の観察ができ、季節ごとの展示物が並びます。暖房には炭焼き小屋で作られた炭が使われています。
ネイチャーセンターには常駐するレンジャーがいて、訪れる人々に自然や野鳥の生態について解説してくれます。ここでは虫や鳥の観察会など、さまざまなイベントも開催されています。
小鳥の森では、過去14年間で120種類以上の野鳥が観察されています。林地を好むシジュウカラ、ヤマガラ、コゲラ、ヒヨドリなどが年間を通じて見られ、春から秋にはサンコウチョウ、ホトトギス、オオルリ、ヤブサメなどの夏鳥が姿を見せます。秋から春先には、シメ、ミヤマホオジロ、カシラダカ、マヒワ、ツグミなどの冬鳥、さらに山地から降りてきたアカゲラ、キクイタダキ、ヒガラ、ビンズイ、クロジなども観察できます。
また、休耕田や沼、せせらぎにはカワセミやカイツブリ、キセキレイ、カルガモなどの水辺の野鳥が見られます。水田や畑の境界部分ではホオジロ、コジュケイ、キジ、カワラヒラ、ベニマシコなど、開けた場所を好む野鳥も生息しています。
初心者には、木の葉が落ち見通しが良くなる冬からのバードウォッチングが特におすすめです。ネイチャーセンターから望遠鏡や双眼鏡を利用して、エサ場に集まるたくさんの野鳥を観察することができます。
ネイチャーセンターには、観察窓から野鳥を見ることができる施設があり、季節ごとの展示や自然観察会が開催されています。また、散策コースにはシジュウカラの小径やホオジロの小径、カワセミの小径などが設けられ、訪れる人々に多彩な自然体験を提供しています。
敷地内には炭焼き小屋もあり、夏季を除く第2土曜日には炭焼き体験が行われています。この小屋で作られた炭は、ネイチャーセンターで暖房に使用されています。
園内には3本の散策路があり、シジュウカラの小径、ホオジロの小径、カワセミの小径と名付けられています。各所にはあずまやや展望台があり、場所によっては半田山などの美しい景色も楽しめます。雑木林だけでなく、カタクリの群生地や池、沼、棚田など、日本の原風景を見ることができます。
炭焼き小屋は園の入り口近くにあり、1988年に完成しました。夏季を除く第2土曜日には炭焼き体験が行われ、多くの人々に親しまれています。
小鳥の森では季節ごとに野鳥、昆虫、植物などの観察会が開催されています。特にカタクリの群生地は、3月下旬から4月上旬にかけて薄紫色の花が一面に広がり、訪れる人々を魅了します。
福島市小鳥の森は、四季折々の自然を楽しみながら、豊かな生態系に触れることができる貴重な場所です。バードウォッチングをはじめ、さまざまな自然観察が楽しめるこの場所で、ぜひ素晴らしい時間をお過ごしください。