施設の概要と特色
正式名称は「(公財)ふくしま科学振興協会 ふくしま森の科学体験センター(ムシテックワールド)」で、二階建ての館内にはさまざまな展示や体験ゾーンが整備されています。もともとは「うつくしま未来博」で使用された施設を引き継ぎ、科学教育の拠点として整備されました。2022年時点の館長は昆虫学者として著名な養老孟司氏です。
環境に配慮した建物
屋根には240枚の太陽光パネルが設置され、約20kWを発電。駐車場には風力と太陽光を利用した独立型街路灯があり、省エネルギーにも積極的です。さらに、建物の空調には地中に埋められたアースチューブを利用するなど、環境負荷を減らす工夫が随所に見られます。
館内の主な施設と展示
サイエンスステージ
科学の楽しさを体験できる実験ショーが定期的に開催されます。過去には有名な科学実験パフォーマー・米村でんじろう氏なども登場し、子どもたちに科学の面白さを伝えてきました。
なぜだろうランド
昆虫の飛行や捕食、擬態など、生態の不思議を昆虫の視点から体験できる展示です。まるで自分が虫になったかのような感覚で学ぶことができます。
わくわくルーム・創作工房
最大50人が同時に利用できる工作教室で、さまざまな創作体験が可能です。切り紙モビールや七宝焼きなど、ものづくりを通して科学と芸術に触れられます。
科学実験教室(なぜなぜルーム)
実験器具や水道、ガス設備を備えた教室で、子どもたちが実際に科学実験を行うことができます。アイスクリームやべっこう飴を作る体験など、日常と結びついた実験が人気です。
SUKAGAWAフライトアカデミー
フライトシミュレーターを使って、飛行機の操縦を疑似体験できるコーナーです。福島空港周辺をバーチャル飛行できるほか、実際に使用されたDC-9型機のコックピットも展示されています。
デジタル昆虫園・科学情報センター
パソコンを活用し、昆虫に関するクイズや検索ソフトを使って学習できます。先端科学技術と昆虫との関わりを知ることができる点も魅力です。
屋外エリア
エコファミリーハウスやビオトープが整備されており、インストラクターと一緒に自然観察ができます。森を歩きながら昆虫や植物を学ぶ「フィールドワーク」は人気の体験型プログラムです。
体験プログラム
館内外では、工作や実験を中心とした多彩なプログラムが用意されています。特に子どもたちには、科学を遊びながら学べる貴重な体験となり、大人にとっても新しい発見が多い時間となるでしょう。
利用案内
開館時間・休館日
開館時間は9:00〜16:30。休館日は月曜日(祝日の場合は開館)、祝日の翌日(土日の場合は開館)、年末年始(12月29日〜1月3日)です。
入館料
一般410円、高校・大学生200円、小・中学生100円、未就学児は無料です。年間入館券(パスポート)もあり、一般2050円などお得に利用できます。
まとめ
ムシテックワールドは、昆虫の世界を切り口に科学の魅力を体験的に学べる施設です。展示やプログラムは子どもだけでなく大人も楽しめる工夫が随所にあり、環境に優しい建物設計も大きな特徴です。須賀川市を訪れた際には、ぜひ足を運び、科学の楽しさと奥深さを体感してみてはいかがでしょうか。