福島県 > 郡山 > 磐梯熱海温泉

磐梯熱海温泉

(ばんだい あたみ おんせん)

南北朝の時代の萩姫伝説に由来する美肌の湯

磐梯熱海温泉は、福島県郡山市に位置する歴史ある温泉地です。古くから「東北の熱海」と呼ばれ、800年以上の歴史を持つ名湯として知られています。泉質はアルカリ性単純泉で、美肌効果が高いことから「美人をつくる湯」として親しまれています。さらに、猪苗代湖や磐梯山といった人気観光地に近接し、多くの旅行者にとって観光と癒しを同時に楽しめる理想的な温泉地となっています。

南北朝の時代に伝わる萩姫伝説

磐梯熱海温泉の歴史を語る上で欠かせないのが萩姫伝説です。南北朝時代、公家の万里小路藤房の娘・萩姫が重い病にかかり苦しんでいた際、夢の中に不動明王が現れ、東北に向かうよう告げました。そのお告げのとおりに旅を進め、500本目の川のほとりに湧く霊泉に辿り着きます。そこで湯治を行った萩姫は、病から奇跡的に回復しました。

この感謝の気持ちから、侍女の雪枝が不動明王を祀ったのが現在の大峯不動尊であると伝えられています。また、温泉街を流れる「五百川」という川の名前も、この萩姫伝説に由来しているとされています。

美肌の湯としての魅力

磐梯熱海温泉はアルカリ性単純泉で、肌にやさしく角質を落とす作用があるため、美肌効果が期待できます。シミやそばかすの改善にも良いとされ、とくに美容に関心を持つ人々から人気があります。透明でなめらかな湯は、古くから「美人をつくる湯」として評判を集めてきました。

温泉はリウマチ、神経痛、関節痛、筋肉痛などの緩和にも効果があるとされ、湯治場としても利用されています。現在では、和風旅館やホテルが立ち並び、それぞれの宿泊施設で趣の異なる温泉を楽しむことができます。

温泉街の雰囲気と街歩き

磐梯熱海温泉の街並みは、全体的に落ち着いた雰囲気が漂っています。和風の旅館が点在し、訪れる人々を温かく迎えてくれます。温泉街を歩けば、ミューラルアートが街のあちこちに描かれており、芸術の世界に触れることもできます。

また、温泉街には足湯も整備されており、散策で疲れた足を癒すことができます。湯に浸かりながら、心身をリフレッシュできるのは温泉地ならではの魅力です。

自然を楽しむスポット

温泉街から少し足を延ばすと、ケヤキの森と呼ばれる自然豊かな散策路があります。そこには50本以上の巨大なケヤキが立ち並び、季節ごとに異なる表情を見せてくれます。小鳥のさえずりを聞きながらの森林浴は、都会の喧騒を忘れさせてくれる癒しの時間となるでしょう。

さらに周辺には、磐梯山や猪苗代湖といった観光名所があり、ハイキングやウォータースポーツを楽しむ拠点としても人気があります。

温泉街の歴史と文化

磐梯熱海温泉の歴史は平安時代末期にまで遡ります。湯治場として利用され始め、戦国時代には武将たちが疲れを癒すために訪れました。江戸時代には宿場町として発展し、多くの旅人が立ち寄る場所となりました。

また、明治時代以降には「経済県都」郡山市の奥座敷として親しまれ、地元の人々や観光客にとって憩いの場となっています。温泉街の近くには、医学者・野口英世の生家もあり、郷土の偉人と結びついた地域文化を感じることができます。

アクセスの利便性

磐梯熱海温泉はアクセスの良さも大きな魅力です。郡山駅から磐越西線を利用すれば約15分で到着し、最寄りの磐梯熱海駅からは徒歩で温泉街へ行けます。また、東北自動車道の磐梯熱海ICから車で約10分と、車での旅行にも便利です。郡山市内や周辺観光地へのアクセスも容易なため、観光の拠点としても最適です。

まとめ

磐梯熱海温泉は、歴史と伝説、美肌効果、自然景観が融合した魅力的な温泉地です。萩姫伝説に彩られた由緒ある温泉は、美容や健康に効果があるとされ、訪れる人々に癒しを与えてきました。温泉街の落ち着いた雰囲気や芸術的な街並み、さらに周辺の豊かな自然や歴史的スポットも楽しめるため、滞在することで多彩な体験が可能です。

郡山市からのアクセスも良好で、福島観光の拠点としてもおすすめです。歴史と自然に包まれた磐梯熱海温泉で、心身を癒すひとときをぜひお過ごしください。

Information

名称
磐梯熱海温泉
(ばんだい あたみ おんせん)
リンク
公式サイト
住所
福島県郡山市熱海町地内
電話番号
024-984-2625
アクセス

JR東北新幹線「郡山駅」下車
磐越西線に乗り換え快速13分「磐梯熱海駅」下車

東北自動車道「郡山JCT」から磐越自動車道 車で12分

郡山

福島県