浄土松公園は、福島県郡山市逢瀬町に位置する広大な都市公園(風致公園)です。公園の面積は約102,000平方メートルに及びます。この公園は浄土松山を中心に広がり、その景観は日本三景の一つである松島に似ていることから「陸の松島」と呼ばれています。園内には様々な植物が生息しており、少数ながら水芭蕉も見られます。また、桜(ソメイヨシノなど)の名所としても知られています。
公園内にある奇岩「きのこ岩」は、約400万年前の凝灰岩が浸食されてできたもので、トルコのカッパドキアと同様に「フードゥー」とも呼ばれています。この一帯は福島県の名勝天然記念物に指定されています。きのこ岩をはじめ、馬の鞍や八畳座敷などの名所があり、これらを結ぶ登山道も整備されています。
浄土松公園には、バーベキューなどに無料で利用できる野外炉炊事場(要予約)が設置されています。毎年10月には「浄土松公園まつり」が開催され、主に体験型のイベントが行われています。公園の隣接地には福島県郡山自然の家があり、学校やグループ(5名以上)、個人でも利用可能な宿泊施設として運用されています。
浄土松公園は、かつて「浄土ヶ浜」や「浄土ヶ岡」とも呼ばれ、奇岩・巨岩が立ち並ぶ名所として知られていました。1958年(昭和33年)には浄土松山として県指定名勝天然記念物に指定されました。1977年(昭和52年)3月31日に公園が開設され、総面積は約8.4ヘクタールに及びます。1985年(昭和60年)には「ふくしま緑の百景」に選ばれました。2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災では、きのこ岩の一部が崩落し、以降、きのこ岩に登ることは禁止されています。
浄土松公園は四季折々の美しい風景を楽しむことができます。特に春には桜の名所として多くの人々が訪れます。桜の見ごろは4月中旬から下旬で、ソメイヨシノをはじめとする美しい桜が咲き誇ります。また、夏にはバーベキューを楽しむ家族連れで賑わい、秋には紅葉が見られます。
公園内の広場や展望台、名所を巡るハイキングコースは、自然を満喫するのに最適です。風光明媚な景色と豊かな自然が広がる浄土松公園は、訪れる人々に癒しと楽しみを提供しています。