だるまランドの6つのエリア
館内は大きく6つのエリアに分かれています。それぞれに特色があり、大人から子どもまで楽しめる内容になっています。
作業場
実際にだるまを製作している職人の姿を間近で見ることができます。張り子の工程や絵付けの技法など、普段はなかなか目にできない伝統の技を体感できます。
展示場
歴史ある白河だるまや個性的なデザインのだるまが並び、その多様な魅力を学ぶことができます。古い資料や現代風のだるまも展示されており、文化の変遷を知ることができます。
学び場
白河だるまの歴史や由来をわかりやすく紹介するコーナーです。映像や資料を通じて、江戸時代から受け継がれてきた背景を学べます。
物販体験場
ここではだるまの販売や絵付け体験が楽しめます。さらに「だるまさんが転んだ」のオリジナルゲームや、高さ2mの巨大だるまガチャもあり、子ども連れのご家族にも人気です。
だるま神社
願いを込めて参拝できる小さな神社です。だるまを通じて縁起を担ぎ、家内安全や商売繁盛を祈ることができます。
屋外カフェ
緑に囲まれた開放的な空間で、休憩や食事を楽しむことができます。だるまをモチーフにしたスイーツなども用意されており、観光のひとときを彩ります。
白河だるまの歴史と由来
白河だるまは、江戸時代に誕生したとされる伝統工芸品です。天明の大飢饉の際、白河藩主・松平定信が産業振興のためにだるま作りを奨励したことが起源と伝わっています。また、藩主のお抱え絵師であった谷文晁がだるまの意匠を描いたことから、現在の独特の姿が生まれたといわれます。
顔立ちには「鶴亀松竹梅」の吉祥模様が取り入れられており、眉は鶴、ひげは亀、びんひげは梅、あごひげは松、さらに顎下には竹を表現するなど、縁起の良さが全面に表されています。赤色を基調としたデザインが基本ですが、近年ではモダンで可愛らしい色合いのだるまも人気を集めています。
白河だるま市
白河だるま市は、毎年2月11日に白河市中心部で開催される県南地方最大の市祭です。この日には15万人以上が訪れ、商店街は朝から夕方まで大変な賑わいを見せます。約300年の歴史を持つ市神祭が起源で、現在ではだるまを中心とした祭りとして発展してきました。
市の当日には「どんど焼き」と呼ばれる火祭りも行われます。正月飾りや前年のだるまを焚き上げ、感謝と共に新しい一年の幸福を祈るこの行事は、地域に根付いた風習として今も受け継がれています。
まとめ
だるまランドは、白河だるまの歴史・文化・体験を一度に楽しめる観光スポットです。伝統に触れながら遊びや学びも取り入れられるため、観光客にとっても地元の人々にとっても魅力あふれる場所となっています。白河を訪れる際には、ぜひ立ち寄ってだるまの世界を体験してみてはいかがでしょうか。