奥州関門の名城と謳われた小峰城は、結城親朝が14世紀中頃に小峰ケ岡に城を構えたのがはじまりとされ、江戸時代の初代藩主・丹羽長重公が4年の歳月をかけて完成(1632年)させた梯郭式の平山城です。
以後、松平定信公をはじめ7家21代の城主が居城しましたが、1868年に戊辰戦争で焼失した。
平成3年に三重櫓、平成6年に前御門が史実に基づき忠実に復元されました。復元に使用された杉材は戊辰の役の激戦地・稲荷山のもので、床板や柱には当時の弾痕がそのまま残っています。
江戸時代の寛永9年(1632)に丹羽長重が大改修した奥州関門の名城です。美しい石垣と端整な三重櫓の城は戊辰戦争の際に多くが焼失しましたが、平成になり江戸時代の絵図や発掘調査に基づき忠実に木造で復元され、日本百名城にも選定されています。
東日本大震災で崩落した石垣は江戸時代以来の伝統工法を基本として修復し、2019年の春に「小峰城石垣修復完了宣言」が出されました。江戸時代から現代まで何度も修復が行われた石垣を観察すると、落とし積みやや切込ハギ布積みなど様々な積み方が見られます。
白河小峰城(しらかわこみねじょう)は、福島県白河市に位置する日本の歴史的な城です。1397年に結城宗広によって築かれたこの城は、江戸時代には松平定信によって大規模な改修が行われました。白河小峰城は、東北地方の防衛拠点として重要な役割を果たし、その後の歴史の中でも幾度かの戦火に見舞われましたが、その度に再建されています。
築城と初期の歴史
白河小峰城は、結城宗広が1397年に築いた城で、白河氏、蒲生氏、松平氏など、さまざまな大名の居城として利用されました。特に江戸時代初期には、松平定信が白河藩の藩主として入城し、大規模な改修と城下町の整備を行いました。
江戸時代の改修
松平定信は、白河小峰城を大幅に改修し、現在の城郭の基礎を築きました。この時期には、三重の天守や堀、石垣が整備され、防御力の高い城郭として生まれ変わりました。定信の治世下で、白河小峰城は藩政の中心として機能しました。
天守
白河小峰城の天守は三重三階の構造を持ち、江戸時代の典型的な城郭建築の特徴を備えています。初期の天守は戦火で焼失しましたが、近年再建され、当時の姿を再現しています。天守からは白河市街や周囲の自然を一望することができます。
石垣と堀
白河小峰城の石垣は、江戸時代の技術を駆使して築かれたもので、堅牢な構造が特徴です。特に、南側の石垣は見事な「のりつき石垣」と呼ばれる技法が用いられており、美しさと機能性を兼ね備えています。また、城を囲む堀は、防御のために重要な役割を果たしました。
白河小峰城は、歴史の中で幾度かの戦火に見舞われましたが、その度に再建されてきました。近年では、2011年の東日本大震災で被害を受けましたが、その後の修復工事によって、再びその美しい姿を取り戻しています。修復工事では、伝統的な技術を用いて忠実に再現され、多くの観光客が訪れる人気のスポットとなっています。
白河小峰城は、その歴史的価値と美しい建築から、国の重要文化財に指定されています。城郭建築としての価値だけでなく、周囲の自然環境との調和も評価されています。春には桜が咲き誇り、秋には紅葉が美しい景観を作り出し、多くの人々が訪れる場所となっています。
アクセス
白河小峰城へのアクセスは、JR白河駅から徒歩約10分と便利です。また、駐車場も整備されており、自家用車でも訪れることができます。城内には観光案内所があり、詳細な情報やパンフレットを手に入れることができます。
周辺施設
白河小峰城周辺には、白河市歴史民俗資料館や、白河関跡などの観光スポットも点在しています。これらの施設と合わせて訪れることで、白河の歴史と文化をより深く理解することができます。
小峰城三重櫓
4月~9月 9:00~17:00
10月~3月 9:00~16:00
清水門・矢之門
4月~9月 8:30~17:30
10月~3月 8:30~16:30
小峰城三重櫓・清水門・矢之門
12月29日~1月3日
無料
JR東北本線 白河駅から徒歩5分
東北自動車道白河中央スマートICから約10分